学級経営

【授業のコツ】1人の発表を全体に広げる手立て6つ【授業をアクティブに】

授業がうまくいかない…コツを教えてほしい

という声におこたえする授業のコツシリーズ。

授業で子どもたちに発表をさせるが

1人1人の発表が単発に終わり、授業が盛り上がらない。

1つ1つの意見がつながらず、授業に深まりが出ない

と悩まれている先生は多いと思います。

子ども自身が

「~さんと同じで」

「~くんとは違って」

と自ら意見をつなげていってくれるといいですが、

なかなかそれも難しい。

子どもは自分の言いたいことを言いたいですからね。

そこを「つなげなさい」と言うだけでは

逆に子どもの発言意欲が下がってしまう可能性もあります。

今回は「1人の発表を全体に広げる手立て6つ」について書きました。

先生の声かけ1つで、1人の発表をみんなで考えさせることができます。

授業がよりアクティブになります

ではいきましょう。

1人の発表を全体に広げる手立て6つ

①Aくんの発表を聞き取れた人?

1人の発表の後にこう聞きましょう。

そして手を挙げた子どもにもう一度先程の発表を話させるのです。

すると1人の意見を2回発せられたことになるので、

より子ども達にその考えが浸透します。

さらにこの声かけを日々授業で継続して行うことで

子ども達の「友達の発表をきちんと聞こう」

という姿勢が生まれます。

しかし「聞き取れた人?」と聞いても始めは数名しか手が挙がらないでしょう。

ここでのポイントは手を挙げた子どもだけで授業を進めないこと。

「手を挙げられた人はしっかり聞けていたっていうことだね。えらい。」

「手を挙げられない人は友達の発表は聞いていないということだから、かなり残念だね。」

「もう一度Aくんに話してもらいます。先生に当てられた時に『Aくんは~と言っていました』と言えるように聞きなさい。」

のような話をしてもう一度聞かせます。

これを毎日毎日続けるのです。

そして「聞き取れた人?」の声かけに対して

常に8割以上の挙手があることを目指します。

②Aくんと同じ意見の人?違う意見の人?

1人の発表の後にこう聞き、挙手させます。

1人の意見をみんなが考えるようになります。

ここでのポイントは「必ず全員に挙手させる」こと。

1人でも手を挙げていないのを見逃すと「授業に参加しなくていい」を暗に意味してしまいます。

そして「~くん同じ意見なんだね。言ってみて」と発言を促します。

よくあるのが1人が発表して「あ、同じの言われた」と思って

挙手しなくなること。

でも「同じ?違う?」で挙手させることで同じ意見でも話させることができます。

また、1人の発表の後に「同じ?違う?」を必ず聞かれるので

友達の意見をよく聞くようにもなります。

③Aくんが言ったことを隣に話しなさい

誰か1人のよい考えを広めたいときによく使います。

先程紹介した「聞き取れた人?」で聞いて他の子に発言させることもできるのですが、

それだと数名の子どもだけの発言にとどまります。

「これは全員にしっかり考えさせて、全員に声に出して話させたい」ときに

この声かけをします。

全体を起立させて、「2人とも話せたら座りましょう」とすると

どこが話せて、どこが話せていないのかが分かります。

全員が座った後

「あまり聞き取れなくて上手に話せなかったという人?」

と聞くのもいいでしょう。

手を挙げていない子に「じゃあ~くん話してみて。」と

自然と授業を進めることができます。

④ストップ。この続きをAくんは何と言うでしょう?

「あ、これは大事なポイントをおさえた発表だな」と感じたら

その発表を途中でとめてこう聞きます。

「続きを予想して横の人に話してみて」とすると

全員に考えさせ、話させることができます。

最後には始めに発表しようとしていたAくんに最後まで話させるとAくんも満足します。

⑤Aくんが言ったことは教科書のどこに書かれているでしょう?

教科書に載っている考えが発表された時などに使います。

しっかり発表を聞いていないと動けないので、動けていない子どもがいたら

「発表を聞いていなかったのですね」と追い込み、聞く意識を高めます。

教科書の書かれている部分をもう一度読ませるとより考えが全体に広がります。

⑥Aくん。全部話さずヒントを言ってみて

④のストップとも似ているのですが、例えば先取り学習をしていて全てを説明してしまいそうな時に、「ヒントを言ってみて」とします。

すると友達の意見をしっかり聞き、考えようとする子どもが増えます。

なかなかヒントを出すのも難しいのですが、これも日々取り組むことで

良いヒント、あまり良くないヒントを子ども達につかませます。

いいヒントの場合は大きく褒めます。

まとめ

以上が「1人の発表を全体に広げる手立て6つ」でした。

こうして見ると1人の発表を全体に広げるためには

まずは「友達の発表をしっかり聞く」姿勢が必要であることが分かります。

聞く姿勢を評価し、褒めていくことが大切です。

以上です!ご覧いただきありがとうございました!