5年国語

5年国語「注文の多い料理店」授業アイディア

単元目標

人物像や物語などの全体像を具体的に想像したり,表現の効果を考えたりしたこと
をもとに,文章を読んでまとめた意見や感想を共有し,自分の考えを広げたり,物語のおもしろさについて伝え合い、自分の考えを広げたり深めたりすることができる。

「物語のおもしろさについて伝え合う」ために単元のゴールに

  • リーフレットを作ろう
  • ポップを作ろう
  • 本の帯を作ろう

などの活動を設定するのもいいと思います。

では授業の中身にいきましょう!

5年国語「注文の多い料理店」授業アイディア

①範読、意味調べ、音読練習

宮沢賢治特有の、独特な言い回しやあまり馴染みのない表現もあるので、辞書で調べたり、辞書でなければ教師側から説明したりして理解させましょう。

また非常に長い文章ですが家庭学習も含めてしっかり音読させます。

②物語の設定を確認する

時…今?昔? 季節は?

場所…山奥、西洋料理店、東京

人…猫、紳士

③「紳士」と聞いてどんな人をイメージしますか?

お金持ち 偉い人 礼儀正しい人 勇気のある人 他者を守る人 

誰にでも優しい人 など

辞書で意味を確認するのもいいでしょう。

子どもに「ジェントルマン」なイメージを持たせるといいかなと思います。

④物語の「2人の若い紳士」の見た目はどんな姿ですか?

若い イギリスの兵隊 ぴかぴかの鉄砲を持っている 白くまのような犬

立派な姿 など

イギリスの兵隊の画像を見せてもいいでしょう。

そしてこの話は現代とは違うかなり昔を舞台にした話ですので

兵隊は「偉い」「憧れ」「強い」などのイメージがあったという話をしてもよいかと思います。

⑤2人の若い紳士はどんな人ですか?どんな性格ですか?

残酷 自分のことしか気にしない 悪口を言う せこい 命を大切にしない など

「命を大切にせず、お金の心配をしている」「見た目とは全く違う」などが子どもから出てくるといいですね。

⑥どこから「不思議な世界」に入ったか?そして戻ったか?

この物語は「現実→不思議な世界→現実」というファンタジー構成になっていることを説明した上で尋ねます。

「風がどうと吹き、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りました。」

という文章が前半と後半にあります。これが合図となります。

東京書籍の教科書ではこの表現が扉絵(?)の所にも書かれてありますね。

⑦注文は全部で何個ありますか?

13個

「13」という数字が宗教上あまり好まれない場合もあるという話をしてもいいですね。

宮沢賢治が意図していたかどうかは分かりませんが。

⑧2人の紳士は「自分達への注文であって、食べられるのは自分達」であることにどこで気づきましたか?

12個目の注文

⑨そんな2人の紳士のことをどう思いますか?

気づかなさすぎ 鈍感 ちょっと頭が悪い

⑩ではみんなならどこで気づきますか?

ここは正解がないので色々な意見が出ると思いますが

「僕は〜個目で気づくと思う。だって注文の言葉に…」

と叙述に目を向ける発言が出てきたら、それを価値付けます。

そうすると表現からどこで気づくか、どんな工夫やおもしろさがあるのかに自然と目が向きます。

例えば

13個目の注文…「おなか」にお入りください→お腹

11個目の注文…すぐに食べられます→料理を食べられる、紳士が食べられる

1個目の注文…ご遠慮はありません→普通は「ご遠慮はいりません」なので「ありません」は「こちら側に遠慮はないよ」と捉えられる

⑪現実に戻った紳士2人はどうなりましたか?

顔がまるでくしゃくしゃの紙くずのようになった

⑫「顔がまるでくしゃくしゃの紙くずのよう」とは何を表していますか?

恐怖 立ち直れない 心が折れている 絶望

⑬2人の紳士を助けたのは誰ですか?

白くまのような犬

⑭なぜ作者は、一度死んだような描写があった犬に紳士を助けさせたのか?

命の大切さを伝えるため など

この発問がこの作品の主題につながっていきます

⑮この物語のおもしろさをリーフレット(ポップなど)で伝えよう

それぞれが捉えた物語の主題をキャッチコピーに使うなど、どう作成すればよいかの指導もある程度は必要かと思います。

まとめ

以上が5年国語「注文の多い料理店」の授業アイディアでした!

これら発問をこの順番に、全て実践するのではなく

必要な部分を参考にしていただければ幸いです。

私が好きな授業は13この注文を検討する所です。

なんとなくの「おもしろさ」を

どこにおもしろさがあるのかを明確にできるといいですね。

以上です!ありがとうございました!

国語の物語文の授業で参考にしている書籍です。