- 親しみやすい古典芸能の文章を音読するなどして,言葉の響き
やリズムに親しんでいる。(知識・技能) - 古典について解説した文章を読んだり作品の内容の大体を知
ったりすることを通して,昔の人のものの見方や感じ方についての知識を得ている。(知識・技能) - 人物像や物語などの全体像を具体的に想像したり,表現の効果を考えたりしている。(思考・判断・表現)
- 狂言や昔の人のものの見方・考え方への理解を進んで深め,今までの学習をいかして「柿山伏」を音読しようとしている。(主体的)
伝統芸能である「狂言」
この「柿山伏」をそのまま読ませても子どもは分からないし、おもしろくない。
そんな教材でも子どもが「読みたい!」「知りたい!」と思えるような授業、発問アイディアです。
ではいきましょう!
6年国語「伝統文化を楽しもう・狂言『柿山伏』」授業・発問アイディア
○日本の伝統芸能といえば?
社会で江戸の文化でも学習していますので、そこと繋げると子どもも答えやすいと思います。
- 歌舞伎
- 人形浄瑠璃
- 能
- 狂言
- 落語
○5つの動画を見ます。それぞれの動画がどの伝統芸能か、予想しましょう。
NHK for schoolやYoutubeから動画を視聴します。
見せる時は子どもには「それがどの伝統芸能か?」がわかってしまう部分は見せずに(隠して)提示します。
すぐ分かるものもあれば、迷うものもあり、子どもは楽しんで見ます。
○この中で「これが一番見てみたい」と思うものはどれですか?
理由とともに発表させます。
私の経験上、「狂言」が1番人気がありません(笑)
その理由も発表させた上で
「これから勉強するのはこの狂言です」と伝えると
「えーー!(笑)」といつもなるのが面白いです。
しかしこのような伝統芸能を昔の人々はおもしろく、楽しんでいたということをおさえます。
○今の日本人が楽しんでいるものを見てみましょう。どこが面白いのか言えるように見ましょう。
コントや漫才を見せます。
私はいつも陣内さんのテトリスのコントを見せます。
分かりやすい内容で非常におもしろい。
動画を視聴後、何がおもしろいのかたくさん出させます。
○では狂言「柿山伏」を聞いてみましょう。さっきと同じようにどこが面白いのかを考えながら聞きましょう。
比較対象があることで子ども達の思考が始まります。
さっきのコントと比べて、この狂言はどこがおもしろいのか。
「しゃべり方」「ゆっくりさ」などは発表されるでしょう。
ただ意味が分からないので内容の面白さはこの時点では感じられない。
ここでは音声でしか聞いていないので子どもから
「先生、映像はないの?映像も見てみたい」という声があがるといいですね。
人気のなかった狂言に対する子どもの「見てみたい!」という主体度が上がります。
ここまでの活動は教科書にはないものですが、
教科書の教材に入る前に子どもに「知りたい!」「見てみたい!」と思わせる手立ては重要かと思っています。
○「柿山伏」の内容を確認しましょう。
一問一答形式で中身を確認していきます。
- 登場人物は?
- 柿は何個食べた?
- 柿主は山伏をどんな動物だと思ったのか?
- 柿主は人と気づいているか?それはどこから分かるか?
- 山伏、柿主はそれぞれどんな性格か?
- 山伏の「けしからんやつ」に共感するか?しないか?
○「柿山伏」のおもしろさは何でしょう?
内容を確認した後、また動画を視聴した後に改めて聞きます。
はじめは「声のゆっくりさ」など中身とは関係のない部分について意見を述べる傾向がありますが
ここでは
- 山伏がだまされるところ
- 山伏の心の中が見えること
- 自分が悪いことをしているのに最後は怒っているところ
- 山伏は修行しているえらい人なのにおっちょこちょいなところ
など、中身のおもしろさに気づく発言がここで出るといいですね。
NHK for schoolにはこの「柿山伏」の動画がいくつかあります。
おもしろくアメコミ風にした動画は子ども達も喜びます。
ぜひ参考に。
まとめ
以上が6年国語「伝統文化を楽しもう・狂言『柿山伏』」授業・発問アイディアでした。
学習の最後には他の狂言を調べる活動や、
学習したことを踏まえた自分なりの音読を披露するなどの活動を設定してもいいかと思います。
参考にしていただければ幸いです。
ありがとうございました!
国語の授業で私が参考にしている書籍です。