「授業での発表を増やす方法」シリーズ。2つ目は
「子どもに自信を与え、発表へのハードルを下げる」です。
子どもがなぜ発表しないのかは多くの原因が考えられますが、「自信がない」というのが1つの大きな原因ではないでしょうか。
なので発表する前に子ども達に自信を少しでもつけさせることで、発表へのハードルが下がります。
ではどう自信をつけさせるのか。
それは発表の前に
「ペア学習でしょ?それぐらいやってるよ」という先生も多いでしょう。
ただその「ペアで考えを交流させる場面」に、少しの手立てを打つだけで子どもに自信を大きくつけさせることができます。
今回は2つの手立てをご紹介します。
①ペアでの交流を発表への練習の場とする
ペアで考えを交流させる目的は「自分の考えとの比較」「全員に発言する機会を与える」など、様々です。
私は「子どもの発表を増やす」ことを目指す1学期では、そのペアでの交流を「発表への練習の場」と捉えます。
交流させる前にこう言うのです。
「『先生にあてられたらこう言うよ』というつもりで、隣の人に言ってみよう」
こう投げかけることで、子ども達に「次に発表するためにペアで考えを言う」という意識が生まれます。ノートだけ見せ合って終わりという子どもがいなくなります。(いたとすれば、その後確実にその子どもを指名します。「隣の人と何も言わず、練習なしに発表できるのはすごいねぇ。では考えをどうぞ。」と追い込みます。)
また細かいですが「先生にあてられたら」と言ったのは、「突然当てる可能性あるよ」という意味も含めています。(ペアで交流した後は挙手を求める場合もあるし、こちらから指名することもあります)突然あてられてもいいよう子ども達は練習します。
考えを持たせてすぐに発表させようとすると躊躇する子どもが多いです。(特に高学年)
自分の考えを1度言葉にする、しかも次に発表することを意識して話すことで、発表へのハードルを下げることができます。
②ペアの考えに対するポジティブな反応
ペアで考えを交流する際には、相手の考えにポジティブな反応を返すように指導しましょう。「いいね」「なるほど」「へぇ」などです。
「どんな反応をすると相手は喜ぶか」を子ども達に考えさせてもいいですね。
自分の考えにポジティブな反応が返ってくると誰でもうれしいものです。発表への自信が生まれます。
- 「なんでもかんでも『いいね』を言うようなペア交流は意味ないでしょ?」
- 「機械的なペア交流になってしまう」
- 「反対意見でもポジティブな反応をさせるんですか(笑)?」
いろいろなご意見があるでしょう。
前回の記事でも書きましたが、指導の初期段階ではある程度の「強制」は必要だと私は考えています。
強制でいいのです。機械的でいいのです。
その短い一言で自信が持てる子どもがいるのなら、私は価値があると思っています。
そもそも発表を増やすためにはクラスの「ポジティブな雰囲気」がないと子どもの発言は始まりません。(この雰囲気を作るための手立てはまたブログでご紹介します)
ポジティブな反応で子どもに自信を持たせましょう。
以上が「子どもに自信を与え、発表へのハードルを下げる」2つの手立てでした。
2つとも簡単です。明日からできます。
そして毎日、どの授業でも徹底して行うことで子どもの意識が確実に変わっていきます。
ぜひお試しください。
お読みいただき、ありがとうございました。